賃貸住宅の礼金とは、慣習として、建物の賃貸借契約を結ぶ際に、借主が貸主に対して支払う費用で賃貸契約を結んでくれたお礼としての料金を言います。もともと地方から上京して1人暮らしを始めるときに、身寄りが誰もいないことに心配をした家族が、「よろしくお願いします」という気持ちをこめて、大家さんに支払ったものでした。礼金は預け入れではなく、お礼として最初に支払うものですので、退去をしても戻ってきません。
礼金は法律上、特に規定されているものではありませんので、必ずしも支払う必要はありませんが、地域によっては慣習的に支払うこととなっていることが多く、契約書で定められている以上、双方が合意していると考えられていますので、支払い義務が生じます。礼金の慣習は特に首都圏で広くみられるようですが、地方にいくとその慣習は薄れているようです。礼金の相場は、関東周辺では家賃の1〜2ヶ月程度で設定されることが多く、関西では礼金としてではなく、敷引きという形で敷金から差し引かれるのが主流です。
調査対象期間2008年10月1日〜2009年3月31日の(財)日本賃貸住宅管理協会による「賃貸住宅管理景況感調査」の発表では、礼金なしの物件を「増やした・やや増やした」会社が、全国平均で66.5%となっており、礼金なしの物件は増加傾向にあるといえます。また、公団の賃貸住宅や住宅金融公庫の融資を受けて建築された賃貸住宅は礼金を取られません。